大好きなバンド「レッチリ(Red Hot Chili Peppers)」のファンとしてその魅力を勝手に語ります。
レッチリとの出会い
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ(Red Hot Chili Peppers)は、アメリカカリフォルニア州出身のロックバンド。略して「RHCP」や日本では「レッチリ」と呼ばれている。
僕はレッチリが大好きだ。
バンド結成は1983年であり、メンバはギタリストが何度か変わっているものの、基本はアンソニー・キーディス(ボーカル)、マイケル“フリー”バルザリー(ベース)、チャド・スミス(ドラムス)、ジョン・フルシアンテ(ギター)の構成。
デビュー初期(パンク色が強い)、中期(メロディアスなファンクロック。黄金期)、後期(デジタルサウンドも交えたPOP、ファンクロック)とその音楽性を変えつつも世界最強ロックバンドと呼ばれている。
初期のパンク時代からレッド・ホット・チリ・ペッパーズの名や曲は聞いたことがあったが、少し幼い自分には刺激的すぎる部分があり、ハマるまではいかなかった。
レッチリのすごさに気づき、もはやマニアの域までハマったのはかなりあとだった。きっかけは僕が大ファンである斉藤和義があげる好きなアーティストにレッチリの名があったことだ。ふと近所の図書館にいったときのCDコーナーにレッチリのアルバム「Californication カリフォル二ケーション(1999年リリース)」があったので、なんとはなしに借りて聴いた。そしてその素晴らしに衝撃を受けた。1980-90年代前半に聴いた洋楽ハードロックとはまた異なる、軽快なカッティングギター、躍り動くベース、ファンクで跳ねるドラムがおりなす、思わず体が動き出すノリの一方で力強く、時に哀愁のあるボーカル。それも1曲だけではなくアルバム16曲が宝の集まり。これが全米だけで500万枚以上を売り上げるモンスターアルバムだったことを知った。すぐに虜になりレッチリのアルバムCDをすべてレンタルショップに借りにいき全曲を聴いた。
↓ ポップでメロディアス・美しいコーラスワークの楽曲が多く初めての人でも聴きやすいアルバム「By the way」
↓ レッチリの人気を不動にしたモンスターアルバム「Californication」
↓ 日本で最も売れたアルバム「Stadium Arcadium」
レッチリの魅力① 音楽性、凄いメンバ
楽曲は基本的にバンド形式のボーカル、ギター、ベース、ドラムで構成されているものが多い。それだけに各パートの占める重要性が大きくなるのだが、どのパートも強烈な個性と超凄腕のメンバにより、ひとつひとつの音がもはや芸術である。
メンバは高校時代の友達であるボーカルのアンソニーとベースのフリーを中心に結成され、途中メンバの募集や交代などを経ながらもお互いが尊敬・尊重しあってきたからこそ、この超個性的なメンバで構成されたモンスターバンドが1983年のデビューから解散せずにこれたのだろう。ボーカルのアンソニーはメンバとの演奏について「宇宙へのオーケストラ」といった言葉で表現している。
特徴を言葉で表すのであれば軽快なカッティングギター、躍り動くベース、ファンクで跳ねるドラム、韻を踏むリズム感のあるボーカルといったところ。無数の名曲があれどこの特徴を分かりやすく聴ける曲として1991年リリースの「Give It Away」をあげさせていただく。ちなみにこのPVは砂漠で撮影された。
レッチリの魅力② 美しいコーラスワーク
レッチリの魅力のひとつに美しいコーラスワークがある。僕が好きなバンドであるThe Beatles、Queen、Beach Boysなどはいずれもコーラスワークがすばらしいが、レッチリも負けてはいない。ボーカルのアンソニーに対し、コーラスを重ねるのは基本的にギターのジョン・フルシアンテだ。ライブではクリアなハイトーンボイスを弾き語りソロで聴かせてくれることがある。コーラスワークが美しい曲は多数あるが例として2003年リリースの「Can’t Stop」をあげる。バラード曲はもちろんのこと、レッチリではこういったミドルアップテンポの曲でもきれいなコーラスワークが聴ける。
レッチリの魅力③ メンバのキャラクター
バンド初期はライブ時にほぼ全裸で筋肉ムキムキのボディをみせつけて飛び跳ねたり、インタビューでは破天荒な振る舞いをしたりと、ファンキーでクレイジーなイメージが強いバンドだ。ボーカルのアンソニー、ベースのフリーはそれぞれ自伝書を出版しているが、この自伝書を読むと日本では考えられないハリウッド、ダウンタウン、アメリカンな日常が繰り広げられてきたことが分かる。もはや映画や漫画の世界。
ただ彼らのすごいところは音楽に対する姿勢はいたってまじめで愚直。ボーカルのアンソニーはQWEENのフレディマーキュリーみたいな歌唱力はないことを自覚の上、自分の良さは何かを追求し唯一無二の存在感をはなっている。声域は全体的に低めだが、低い領域もきっちり発声し、中高域も甘くハスキーな声を響かせる。またアンソニーはライブで上半身裸(昔は全裸+αの時代もあった)になることが多いが、 ボーカル のアンソニーは筋骨隆々でおなかの腹筋が割れており、実はボーカリストにとってはそのライブ映像が参考になる。バンドのフロントマンとしての派手なパフォーマンスもそうだが、発声を体を器にしておなかから声を出す(単に大声を出すということではなく、体全体で声を響かせ、声量や微妙なビブラート表現もおなかを使うイメージ)ということ、服を着ていないもんだから発声するときのおなかの筋肉の動きが分かりやすく見えるのである。なるほどこういう体の使い方をして発声するのだと目で見て分かる。そういった意味でもぜひレッチリのライブ映像は見ていただきたい。
ちなみにおすすめのレッチリライブ映像は2002年ワールドツアーにおいてアイルランドで10万人を動員した「LIVE AT SLANE CASTLE / ライヴ・アット・スレイン・キャッスル」だ。全米だけでCD200万枚を売り上げた大ヒットアルバム「『バイ・ザ・ウェイ』 (By the Way)」をひっさげたツアーで、その前作の超ヒットアルバム「Californication(カリフォル二ケーション)」からの選曲も多くまさに黄金期のライブアルバムとなっている。夕方に始まり、曲が進んで徐々に暗くなるにつれて照らされるスレイン城がさらに神秘的な雰囲気を演出している。
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