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ボーカル上達のコツ⑤自分にあったボーカルテクニックを知る

ボーカル

発声のフェーズ

声を発声する方法として、発声し音を切るまでをフェーズ毎に大きく分けると ①音の出し始め方 ②音の伸ばし方 ③音の切り方 になります。
それぞれをどう表現するか、自分の個性・曲にあっているかを意識して使い分けることができると歌に深みが増します。

発声フェーズ毎のテクニック

それぞれのフェーズ毎の主なテクニックをあげてみました。

カラオケ採点上のテクニック用語として「しゃくり」「ビブラート」といった言葉は聞いたことがあるかもしれません。
これらの意味を理解し、ここぞという必要な箇所で活用するとスパイスになります。
むやみやたらと多用するのはくどくなるため避けるべきであり、必要な時以外は使わないのもテクニックと心得えましょう。
また、それぞれのフェーズの技の項目を見比べると③音の切り方の数が多くなっています。それだけ表現の仕方が多様であり、一番個性を出せるフェーズなんですね。

それでは各フェーズ毎にテクニックを見ていきましょう。

①音の出し始め方

歌い出しの時点から本来の音の高さで発声します。
一見単純なようですが、一発で本来の音の高さを正確に発声させるには鍛錬が必要です。

本来の音の高さよりも少し低い音をだしてから本来の音の高さに合わせていきます。
うまく必要なときに表現できれば良いですが、多用するとくどくなったり、
一発で音程がとれないのをごまかしているように聞こえる場合がありますので注意が必要です。

②音の伸ばし方

本来の音の高さで発声し続けます。

音程を何度も上下させます。大きく上下させたり、細かく上下させたりする方法があります。
伸びやかで自然なビブラートができると格段にうまく感じ聴いていて引き込まれますよね。
ただしロックではあえてビブラートは使わずストレートに発声する場合もありますので何をどう表現するかにより使い分けましょう。

音程を1回上下させます。演歌でよく使われるテクニックです。
北島三郎「与作」のこぶしはしびれますね。サビの壮大な「よさーくーよぉ~さぁ~くぅ~~」での力強いこぶしの一方、「にょうぼうがぁ~よんでぇ~いぃ~るぅ~」の小刻みな哀愁のあるこぶしを使った終わり方がとても心地よいです。

③音の切り方

本来の音の高さで発声を終えます。

本来の音の高さよりも音を下げて発声を終えます。英語で「fall」のとおり落ちるイメージです。

アーティストの例) 斉藤和義、アンソニー・キーディス(レッチリ)、桜井和寿(ミスチル)

本来の音の高さよりも音を上げて発声を終えます。
アーティストの例) 稲葉浩志(B’z)

「そうなんだぁ~」と音を伸ばすのではなく「そうなんだっ」と音を切るイメージです。

フェイドアウトしていくイメージです。

発声を終えるときに母音の表現を変える。
ロックでよく用いられるテクニックで、こちらについては↓で詳細を解説します。

音を切るときに母音の表現を変える

僕はロックが好きです。「音を切るときに母音を変える」というテクニックは主にロックで使われることが多いため少し詳細に説明します。
ロックの場合、学校の合唱祭のようにハキハキと明確な発音をするのではなく、ときには吐き捨てるような発声やはっきりしない曖昧な発声の表現を交えたほうが雰囲気が出たりするものです。歌詞の意味も大切ですが、音の響きが曲にマッチしているかが重要ですよね。
カラオケでも弾き語りでもバンドでもよいのですが、洋楽ロックを英語で歌うときにはさほど気にならなくても、ロックを日本語であまりかっこよく歌えない、ちょっと子供っぽく感じるという経験はないでしょうか。
これは日本語と英語の発音の違いが一つの原因になっています。

日本語の母音は「あ、い、う、え、お」の5つです。
例えば
そうなんだ(ぁ~)
いかないで(ぇ~)
これらの最後の母音をハキハキ歌うと子供っぽくなるのが分かりますか??
ではどうすればよいのでしょうか。

1つ目として、母音を目立たなくするため、口を大きく開けずに小さく開いて発音したり、むやみに音を伸ばさないようにする方法があります。

2つ目として、母音を子音(ん)に変えてしまう方法があります。
そうなんだ(ぁ~) → そうなんだ(ぁん)
いかないで(ぇ~) → いかないで(ぇん)
志村けんの「だいじょ~ぶだぁ~」にならないように気をつけましょう。むしろ「あぃ~ん」の表現は近いのかも?

3つ目として、英語の母音に寄せて発音する方法があります。
英語には19種類の母音があると言われています。
うち下図の太文字にあるような、日本語の母音とは似て異なる英語の母音に寄せて発音します。

日本語の母音にのうち、特に「あ」の表現は難しいと感じます。

関連記事:英語の曲を歌うときの3つのポイント

自分にあったボーカルテクニックを知る ポイント

ポイントのおさらいです。
ボーカルテクニックを知り、自分にあったものを選択していきましょう。
自分の演奏、歌声を録音し客観的に聴くことで微妙な表現を確認、意識することができます。

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