広いジャンルに触れるメリット
ポップス曲を聴いていてロックやファンク、レゲエといった要素が随所に入っていたりすると意外性を感じたりして、曲の高揚・スパイスになりますよね。
いろんなアーティスト、ジャンルの曲を歌ったり演奏すると世界がより広がりますのでぜひチャレンジしていきましょう。
音楽のジャンルを知る
音楽評論家でもないのに音楽のジャンルなんて知らなくてもいいのでは?と思う方がいるかもしれません・・ピンポンその通りです!
いいなと思った曲を気持ちよく聴ければそれで良いと思いますし、なにも無理にジャンルに分類する必要はありません。
最近のアーティストはさまざまジャンルを取り入れ、ミックスしており、アーティストをジャンルに当てはめること自体ナンセンスかもしれません。
ジャンルを知っておくと便利なシーンとしては、新たに好みに合う聴きたい音楽や曲を探すときに、同ジャンル内のアーティストを探してみるとか、
好きなアーティストのルーツをたどっていくと、その人がどういったジャンルに触れてきたかを知ることができ、さらにそのジャンルに興味を持つ
といった具合に、好みの音楽にアクセスしやすくなるといったことが挙げられます。
音楽のジャンルに決まったものはなく、また時の経過について常に変化し続けていくものです。
ですのでここではCDショップで区切られているような主な(歌を伴う)ジャンルを記載しておきます。
近年はジャンル融合のアーティストも多いのでジャンルの切り方が違う、と感じる場合があるかもしれませんがあくまでイメージですのでご了承ください。
ジャンル | ジャンル解説 | アーティスト例 |
ポップス | 「ポピュラーミュージック」の略であり日本では和製英語でポップスと表現。広く大衆向けの音楽のイメージ。 | マイケル・ジャクソン、桑田佳祐、山下達郎 |
ロック | アメリカを起源とする。ブルース・ロカビリー・UK・ハード・ヘビーなどだがロックの定義は人により区々。 | ビートルズ、エリッククラプトン、レッド・ホット・チリ・ペパーズ、アリス、安全地帯、斉藤和義 |
フォーク | 民謡から派生したポピュラー音楽でアコースティックギターやバンジョーなどを使用。 | ボブ・ディラン、ニール・ヤング、吉田拓郎 |
ファンク | アフリカ系アメリカ人起源の音楽 | ジェームス・ブラウン、レニー・クラヴィッツ、久保田利伸 |
JAZZ | アフリカ系アメリカ人によるブルース等がルーツ | フランク・シナトラ、ルイ・アームストロング、レイ・チャールズ |
ラテン | 中南米発祥の音楽 | カルロス・サンタナ、ジプシーキング |
レゲエ | ジャマイカで発祥のポピュラー音楽 | ボブ・マーリー |
歌謡曲 | 昭和時代の日本のポピュラーミュージック | 美空ひばり、加山雄三、テレサ・テン、沢田研二、ザ・ピーナッツ |
好きなアーティストのルーツを探る
好きなアーティストのルーツとなるジャンルやアーティストは、自分の好みに合う可能性が他に比べて高いといえます。
ではどうやって好きなアーティストのルーツを知るのでしょうか。
アーティストの自伝本を読んだり、最近ではインターネット(wikipedia等)で調べることもできます。
僕のひいきとするアーティストの自伝本にはもちろん目を通しています。
桑田佳祐
斉藤和義
アンソニー・キーディス(レッチリ)
僕は海外アーティストでは特にビートルズやエリッククラプトン、レッチリが好きですが、桑田佳祐や斉藤和義が好きなアーティストとして挙げています。
桑田佳祐 → ビートルズ、エリッククラプトン
斉藤和義 → ビートルズ、レッチリ
やはり人って人に影響されて自分が出来上がっていくんだと感じます。
僕の好きなアーティストの繋がりを相関図で整理してみたらおもしろかったので別の機会で紹介したいと思います。
時代を超える(今 ⇔ 昔)
自分が今好きなジャンルについて昔はどういうアーティストがいたか、逆に昔好きだったジャンルが今どうなっているのかを探ってみると面白いです。
フォークロック
今 | ⇔ | 昔 |
斉藤和義 | アリス |
1971結成の「アリス」、良いですね~大好きです。父親がアリスのカセットを持っていて車の中でよく聴いてました。
「ジョニーの子守唄」「遠くで汽笛を聴きながら」などの哀愁のあるメロディ曲があり、何より谷村新司と堀内孝雄のツインボーカル、ハーモニー。
「冬の稲妻」や「チャンピオン」のような激しいアコギロック曲もあり、僕はアリスを元祖ジャパニーズ「フォークロック」のジャンルとして捉えています。
アリスは「哀愁」「時に激しく」「アコギロック」「美しいハーモ二ー」「歌いやすいキー」など僕にとって好きな要素がたくさんつまっているのです。
ちなみに斉藤和義が、よく聴き演奏したアーティストの一つとしてアリスを挙げています。
ポップス
今 | ⇔ | 昔 |
J-POP | 歌謡曲 |
ジャンル同士のような記載になっていましたが、歌謡曲は昭和時代におけるJ-POPを指します。
昔の名曲を現代のアーティストがカバー、リメイクする例はいつの時代にもありますが、この両者を見事に時を超えて融合し、唯一無二の世界を表現しているアーティストは桑田佳祐ではないかと思います。
桑田佳祐はロックをはじめ様々な要素を取り込み世代を超えた人々に素晴らしい音楽を提供し続けています。
昔のイケイケロック色の時期ももちろんありますが、ロックがドラム・ベース・ギターメインの構成として歌詞も音の響きを重視する傾向のものだと捉えると、時を重ね、成熟されるたびに歌詞の意味を大切にし、弦楽器・管楽器など重厚なバンド編成を繰り広げる機会も多くなってくるとロックの枠を超えて、ご自身も言われているように広くポップスをやっている、というジャンルになってくるのではないかと思います。
と、ジャンルの分類学みたいな話は置いておいて、桑田佳祐が何が凄いかというと、他の人の歌を、そのアーティストや作詞・作曲家に敬意を表しつつ、見事に自分のものとして歌い上げてしまうところです。
桑田佳祐のFMパーソナリティ番組「桑田佳祐のやさしい夜遊び」では生歌コーナーとしてアコギ弾き語りを中心に数々の歌謡曲が歌われてきました。
ラジオであること、深夜放送であることからも下ネタが飛び交うような緩い雰囲気の番組ですが、そんなリラックスムードで歌い上げられる生歌コーナーが素晴らしい。かしこまらず好きな音楽を気軽に楽しむことこそ、まさに音楽の原点なのでないかと感じます。
また桑田佳祐がひとりで紅白に分かれて男性・女性の歌謡曲を歌い上げる企画ライブ「ひとり紅白歌合戦」ではまさに歌謡曲の名曲が桑田佳祐と素晴らしいバックバンドの手により繰り広げられます。
昔の歌謡曲を懐かしく楽しみたい方、逆に歌謡曲に触れる機会がいない、とっつきにくいという方でもこれを見れば自分の音楽の世界が広がることでしょう。
性別を超える(男 ⇔ 女)
男性が女性の曲を、女性が男性の曲を聴いたり、歌ったり、演奏したりすると、とっても世界が広がると思いませんか??
性別に関係なく良い曲は良いのです。
徳永英明が全曲が女性曲のカバーというアルバム「VOCALIST」を出しています。
「異邦人(久保田早紀)」、「シルエットロマンス(大橋純子)」、「オリビアを聴きながら(杏里)」など女心を歌った曲がたくさん含まれており、徳永英明のハイトーンで綺麗なクリアボイスを楽しむことができます。
そしてご紹介したいのが桑田佳祐の「ひとり紅白歌合戦」。
紅白に分かれての歌合戦ですので、その収録曲の半分を占める女性曲を桑田佳祐が歌い上げています。
音域のキー変更も含め見事に桑田佳祐仕様に編曲されています。
キーを変えることで様々な曲に対応することが出来るのです。アコギ弾き語りであればカポをつけることですね。
桑田佳祐の凄さの一つは、その人望により素晴らしいアレンジャー・バックバンドアーティストが集い、チームでその世界感を提供出来ることだと思います。
「ひとり紅白歌合戦」は必聴・必見アイテムです。
「ひとり紅白歌合戦」に収録されている女性曲の例
・あの日に帰りたい(荒井由実)
・SWEET MEMORIES(松田聖子)
・いい日旅立ち(山口百恵)
・キューティハニー(倖田來未)
・川の流れのように(美空ひばり)
カバー曲を聴く
ご紹介した徳永英明の「VOCALIST」や桑田佳祐の「ひとり紅白歌合戦」はまさにカバーアルバム、ライブですが、好きなアーティストが他のアーティストをカバーした曲を聴くことも音楽の世界を広げてくれます。
斉藤和義 | 赤盤 | 他アーティストのカバー曲を含む企画アルバム |
桑田佳祐 | アコースティックレボリューション | 1960-70年代洋楽ロック |
桑田佳祐 | 嘉門雄三 | スタンダードJAZZ |
広いジャンルに触れる ポイント
自分の好きなジャンルをもとにルーツをたどり、また時代、性別を超えて音楽の世界を広げていきましょう。
また、好きなアーティストの繋がりを知るとまた新たな発見があります。(アーティスト相関)。
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