弾き語りを宅録するとき、録音した音源をDTM編集するとき、バンドでスタジオに入るとき、ライブをするとき。
さまざまなシーンにおいて演奏、録音、音源編集するうえで押さえておきたい基本的な知識、重要ポイントについてまとめました。
キーワードは「バランス」です。
音楽に限らず行き過ぎるとくどい、弱すぎると物足りない、ほどよく心地よく「バランス」をとることが良い音作りのポイントなのではないかと思います。
「音量」のバランス
まず一番大切なのは「音量」のバランスではないかと思います。
せっかく演奏していても小さくて聞こえない、大きすぎて不快といった状態だと残念ですよね。
音作りの大原則として「クリップしない」ということがあります。クリップするとは音が大きすぎて割れる・潰れるてしまっているような状態を言いますので
それを避けるよう、ボリュームやフェーダーで適度な大きさに音量を設定する必要があります。
バンド編成をボーカル、ギター、べース、ドラムでイメージする場合、各パートの音量バランスの取り方はこちらの記事でスタジオでの調整について記載していますが宅録やDTMにおいても根底にある考え方は同様だと思います。
「音域」のバランス
次に意識したいのが「音域」のバランスです。
例えば混声合唱は基本的には高い音域からソプラノ → アルト → テノール → バスの4つのパートで構成されます。
実際はなかなかありませんが、全員がソプラノだったり、全員がバスだったりすると何ともバランスの悪い、偏った心地のよくない合唱になりそうですよね。
同じようにバンド編成をボーカル、ギター、べース、ドラムでイメージする場合、各パートの音の高低(音域)を意識する必要があります。
構成される楽器・演奏の全部が低い音域だったり、全部が高い音域だったりすると、音が重なって何がなんだか分からなく聴こえます。
こちらの記事でも少し触れていますが、各楽器パートの主な音域は次のとおりです。
パート | 音域 |
ドラム | 低(バス)・中(スネア)・高(ハイハット) |
ベース | 低 |
ボーカル | 中・高 |
ギター | 中・高 |
これらの各パートの音域を調整し、ほどよくバランスをとるための機能の例として「EQ(イコライザ―)」があります。
EQでは低音・中音・高音それぞれの出力を調整することができます。音域を足すのではなく、不要な音域をカットすることで音の輪郭をはっきりさせます。
(ボーカルであれば低音を下げて中音を上げる、ギターは低音を下げるなどですが、ジャンルや曲により異なります)
スタジオにおけるアンプやミキサー、DTMソフトにおいて、それぞれ操作方法は違うかもしれませんがEQを利用する目的は同様です。
「配置」のバランス
最後に「配置」のバランスです。
スタジオであれば、リズム隊であるドラムとベース(ベースアンプ)は近いところに配置し、ボーカルは中央、ボーカルをはさんでベースの反対側にギターというのが一般的かと思います。
宅録・DTMの場合は物理的に立つ位置を変えることができないので、「PAN(パン)」という機能を用いて配置を調整します。
PANは左右のスピーカの音量をそれぞれ増減調整することで、右に楽器が配置されているように聞こえたり、左に設置されているように聞こえたりすることができます。
実際には右何度、左何度というように、ギターとベースを左右に分けて設定するのが一般的です。
効果の付与
DTMソフトやミキサーにおいて音にエフェクト効果を与えることができます。以下は主なものです。
リバーブ | 音に残響感を与える。いわゆるエコー。 |
ディレイ | やまびこのように少し音を遅らせて響かせる。 |
ブースト | 音の出力を上げて音圧を加える。 |
宅録、演奏、音源編集・DTMにおける音作りのコツ まとめ
・音量、音域、配置のバランスを最適にすることが音作りのコツ
・ジャンル、楽曲により最適な設定は異なるのでトライ&エラーでいろいろ試してみましょう
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