ロックのノリでアコギを奏でる主なテクニックは「ミュート」「パワーコード」の2つです。
エレキギターで使われるテクニックをアコギ弾き語り用にした場合について簡単に解説します。
ミュート(右手)
「ミュート」はテレビのリモコンにもボタンがありますが、そのイメージ通り「音を消す」テクニックです。ギターの場合は左手によるミュート、右手によるミュートがありますが、ここでは特に右手による「ブリッジ・ミュート」を解説します。
弦(サドルあたりのところ)に軽く手(チョップするときにあてる小指に沿った手の側面部分)を触れさせながらギターを弾き、完全に音を消すのではなく弦振動を抑制してこもった音を出します。ジャラーンではなくズンズンというロックっぽい音です。
ジャラーンとならないようにするには、6本の弦をすべてストロークして鳴らすのではなく、ベース音の弦1本と隣の弦1~2本といった中低音の弦だけをひくと音がギュッと締まりミュートもかけやすくなります。後ほど紹介するパワーコードのイメージで弾くとよいと思います。
ミュート(左手)
左手によるミュートは、左手の指で軽く弦全体に触れることで行います。楽譜でいう「X」の表示において「カッ」という弦をアタックする音を強調しパーカッシブに演奏したい場合は左手によるミュートを使います。
パワーコード
パワーコードは通常のコード音のうち中低音の2本の弦しか弾かない奏法です。これにより力強くロック的な音を奏でることができます。
理論的にはコードEメジャー(ミ・ソ#・シの3音で構成)であればミとシの音しか弾かないということになります。具体的には6弦開放弦と5弦2フレットの2音だけを弾きます。コードAメジャー(ミ・ド#・ラの3音で構成)であれば5弦開放弦と4弦2フレットの2音だけを弾きます。
エレキギターであればコードAは5弦5フレット(ミ)と4弦7フレット(ラ)といった具合に開放弦は使わないパワーコードを弾くイメージがありますが、アコギの場合は開放弦を含む一般的なコードで中低音2音を弾く、という簡便的な方法でも良いと思います。
2つのテクニックを使って演奏してみた
「ミュート」「パワーコード」 のテクニックを使ってThe BeatlesのLady Madonnaを弾き語った音源をこちらの記事に掲載しています。ご参考ください。
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